「自分は駄目だ」は、いまの気分の説明に見えます。でも、何度も言えば、次の出来事を読むための前提になります。天風が日常の言葉を重視したのは、言葉が心へ最短距離で入る材料だからです。
01
言葉を、心の環境として見る
提供された『成功の実現』の範囲では、病気、不運、弱さを繰り返し言葉にせず、明るさ・勇気・信念へ向く言葉を選ぶことが重視されています。これは、つらい現実を否定するためではありません。
出来事を説明する言葉と、自分の可能性を閉じる言葉は違います。「失敗した」は事実でも、「やっぱり自分には無理だ」は未来への命令になる。言葉の機能を分けて見ると、無理なポジティブ変換をせずに済みます。
02
鏡を使う、短い暗示
観念要素の更改法には、鏡の中の自分へ、なりたい精神状態を短い言葉で命令する命令暗示法と、その効果をより的確にする断定暗示法などがあります。重要なのは、長い願望を並べることではなく、一つに絞ることです。
ただし、信じられないほど強い言葉は心の反発を生みます。「私は絶対に平気」より、「返事を急がなくていい」「一度止まることはできる」。今の自分が受け取れる強さから始めます。
03
声量ではなく、方向
積極的な言葉は、威勢のよい言葉とは限りません。自分を責め続ける方向から、次の行動ができる方向へ言葉を置き直す。誰かへ見せるためではなく、自分の心へ渡すために選びます。
言葉を変えた瞬間に人生が変わる、と約束することはできません。でも、同じ言葉を反復すれば同じ道を通りやすくなる。ならば、入口の一言は小さく選び直せます。
出典と編集について
本文は一次情報と提供資料を参照し、YOINが独自に要約・編集しています。引用ではありません。正式な理論・行法は中村天風財団の講習・行修をご確認ください。
中村天風『成功の実現』第二章「絶対積極」74〜85頁を参照し、YOINが独自に編集。